長いライン状のノイズ

横に長いライン状のノイズを消します。
動きのあるシーンで、たまたま背景など動いていない部分にノイズが出た場合の修正方法を説明します。 単に、ノイズが出た部分と同じ画像を、前後どちらかのフレームからコピーして張り付けるという作業です。

繰り返しになりますが、以下のようにしてください。
AviUtlに動画を読み込ませて、すべてのフィルターをOFFにします。 クリッピング&リサイズも解除します。 そしてインターレース解除の設定をしてください。 「自動」「自動24fps」などエンコード時に使用するものを選択しておいてください。

注)表示中のフレームの画像のコピー、ペーストはAviUtl標準装備のインターレース解除が実行された後の画像に対して 実行されているっぽいので、インターレース解除の設定をした状態で作業します。 オプションのインターレース解除2や自動フィールドシフトなどの場合はどうなるか分かりません。スマソ。

説明の都合上、ノイズが出たフレームをNGフレーム、隣接したノイズのないフレームをOKフレームと呼びます。 以下のような作業手順になります。

OKフレームをPhotoshopに読み込む

NGフレームをPhotoshopに読み込む

NGフレームのノイズ部分を選択範囲指定

上の選択範囲をOKフレームへコピー

OKフレームの選択範囲の画像をクリップボードへコピー

クリップボードの画像をNGフレームの選択範囲へペースト

(゚Д゚)ウマー

できあがった画像をAviutlで貼り付けて完了。


ここで処理するノイズは、図の拡大した部分にあります。 漢字の真ん中の水平方向に乱れた部分があります。


Aviutlの画面です。OKフレームで「編集」メニューの「現在のフレームをクリップボードにコピー」を実行します。


PhotoShopを起動して「ファイル」メニューの「新規」を実行します(または[CTRL]+N)。
図のように「幅」「高さ」は先ほどクリップボードにコピーした画像のサイズが自動的に設定されます。 解像度は個人的な好みで「72」にしているのですが、ここは特にいじる必要はありません。 「初期表示内容」の「透明」も私の好みで設定してあります。

訂正
図の解像度指定の単位が間違っていました。私の使っている設定は「72 pixels/inch」でした。



「編集」メニューの「ペースト」(または[CTRL]+V)を実行すると、画像が貼り付けられます。


「レイヤー」メニューの「画像を統合」を実行します。


「ファイル」メニューの「保存」または「別名で保存」を実行します。 保存するフォルダと、分かりやすいファイル名を指定して「保存」ボタンを押してください。


このダイアログボックスでは、そのまま「OK」を押してください。


AviUtlに戻ります。NGフレームで「編集」メニューの「現在のフレームをクリップボードにコピー」を実行します。


PhotoShopに移動して「ファイル」メニューの「新規」を実行します(または[CTRL]+N)。 図のように「幅」「高さ」は先ほどクリップボードにコピーした画像のサイズが自動的に設定されます。


「編集」メニューの「ペースト」(または[CTRL]+V)を実行すると、画像が貼り付けられます。

※注意
私の環境では、AviUtlでNGフレームをコピーして、Photoshopoでペーストしたところ、 なぜかOKフレームがペーストされてしまいました。クリップボードのデーターがうまく更新されなかったのでしょうか?
一度Photoshopを終了させてから、AviUtlでNGフレームのコピー、Photoshopの起動、新規作成、ペーストという風に実行するとうまく行きました。 なんか面倒くさいです。他の方もこういう不具合がでるかもしれないので、ご注意ください。


2つの画像を上下に並べます。図では上がOKフレーム、下がNGフレームです。 また、ノイズ部分をズームツールで2〜3倍に拡大しました。


ツールボックスから矩形選択ツールを選びます。点線で描かれた四角形のアイコンです。


アイコンが点線の四角形でなく、円形その他のものになっている場合は、矩形選択ツールのボタンが隠れた状態になっています。 この時は、該当位置のボタンを押したまましばらく待つと、図のように隠れたボタンが表示されます。 カーソルをドラッグしたまま右にずらして矩形選択ツール(点線の四角形)のボタンの上でマウスボタンを放します。


NGフレームのノイズ部分を矩形選択ツールで選択します。NGフレームのウィンドウを選択状態にしてください。 また、カーソルを画像の上に持って行き、カーソルがプラスの形になっていることを確認してください。


黄色い線で囲んだ領域を選択します。カーソルをA点からB点までドラッグすると選択できます。


選択できました。


クイックマスクモードにします。図に示したボタンを押してください。


クイックマスクモードに切り替わるとこのような画面になります。

このモードでは赤色でない部分が選択範囲となり、ブラシツールなどで絵を描くようにして選択範囲を編集できます。 でも、ここではそういう難しいことはしません。



OKフレームのウィンドウを選択してください。
「選択範囲」メニューの「選択範囲を読み込む」を実行してください。


図のように、書類にはNGフレームの名前を選択、チャンネルに「クイックマスク」を選択します。 「OK」を押します。


OKフレームに選択範囲が出来たことを確認して、「編集」メニューの「コピー」」(または[CTRL]+C)を実行します。


NGフレームのウィンドウを選択してください。
クイックマスクモードを解除して通常の描画モードに戻すため、図のボタンを押してください。


NGフレームに新しいレイヤーを作ります。レイヤーパレットのパレットメニューから「新規レイヤー」を実行します。 パレットメニューは、図に記した三角マークを押すと出てきます。


新規レイヤーダイアログボックスが出ます。レイヤー名を変えたい場合は好きな名前を入力してください。 このままの名前でもよいです。そして「OK」ボタンを押すと新しいレイヤーが作成されます。
以下の説明ではこのレイヤーを「レイヤー2」と呼びます。


今作成したレイヤー2を選択してください。 図のようにレイヤーパレットでレイヤー名の部分をクリックすると反転表示され選択されたことを確認できます。


「編集」メニューの「ペースト」(または[CTRL]+V)を実行すると、レイヤー2にOKフレームからコピーした画像が貼り付けられます。


レイヤーパレットのレイヤー2の左側にある目のアイコンをクリックするとそのレイヤーが非表示になります。 同じ場所を再度クリックするとレイヤー2が表示されます。
表示・非表示を繰り返して、正しい位置に画像が貼り付けられていることを確認してください。 手順通りに作業していれば、正しい位置になっているはずです。
レイヤー2を表示状態にして次の作業に進んでください。


「レイヤー」メニューの「画像を統合」を実行します。2つあったレイヤーが1つに合体します。 これでPhotoshopによるNGフレームの修正は完了です。


「選択範囲」メニューの「すべてを選択」(または[CTRL]+A)を実行します。


「編集」メニューの「コピー」(または[CTRL]+C)を実行します。


Aviutlの画面に戻ります。 NGフレームが表示されていることを確認してください。 「編集」メニューの「現在のフレームにクリップボードから貼り付け」を実行します。


これで修正が完了しました。




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